本研究ではがん細胞特異集積能を有する蛍光物質、ヘマトポルフィリン(HP)とアミノレブリン酸(ALA)を用いて、血中循環腫瘍細胞(CTC)を簡便かつ高感度に検出する技術について検討した。がん細胞にポルフィリンを前投与し、マウス尾静脈血中投与後、マウス全血中のポルフィリン含有細胞をFACSによって確認したところ、ポルフィリン蛍光によりCTCが検出された。より高感度にCTCを検出するため、がん細胞へのALA集積効率を増加する必要がある。がん細胞内活性酸素を誘導するインドメタシン投与はALA、HPの集積量を増大せしめたことから、活性酸素産生の事前誘発は高感度なCTCの検出を可能にすると予想される。
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