ラット胸髄レベルの脊髄損傷後に生じる下肢足底の機械的刺激に対する過敏現象において、Caチャネルサブユニットであるα2δ1の役割を検討して、以下の結果を得ることができた。1.ラットT10レベルへの脊髄損傷モデルを確立した。足底の機械的刺激に対する過敏反応は、胸髄損傷後14日目から少なくとも28日までは継続していた。2.28日目の腰髄部では明らかにα2δ1免疫反応の有意な増加が観察された。3. DRGではα2δ1 mRNAの変化はなく、腰髄の後角を中心に発現増加が観察された。4.脊髄損傷モデルにプレガバリンを経口投与すると、疼痛閾値の正常化及び腰髄部におけるα2δ1蛋白の低下が観察された。
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