減塩は高血圧を予防する上で鍵となるが、塩味覚の個人差の原因が解明出来れば、これをより効果的に進めることができる。本研究では、ヒトにおいて塩味への忌避反応に関する個人差について検討するとともに、高血圧モデルラットであるSHRとその対照ラットのWKYを用いて、食塩嗜好性に関する遺伝的メカニズムの解明をすることを目的とした。ヒトでは、高齢者、喫煙者で高濃度食塩水に対する忌避反応が減弱していることがわかり、それが食塩摂取量と関連することが示唆された。ラットでの検討では、SHRはWKYに比べて食塩水を好むことが確認され、現在この2系統を交配して作成した300匹のラットを用いて遺伝解析を進めている。
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