メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の分離率は医療機関で感染対策が十分に行われているかどうかの指標とされている。近年、遺伝子検査を行うことで、分離されたMRSAの由来が同一か否かを判断することが可能になっている。今回、長野県内の医療機関で分離されたMRSAの遺伝子検査を行い、MRSAの長野県内での伝播様式の調査を行った。 長野県は大きく4つの地区に分けられる。分離されたMRSAは特定の地区で同一由来株の伝播が多いことがわかった。また、同一由来株の伝播が多い地区ではMRSAの分離率が高く、MRSAの水平伝播は地域の問題として対応しなければならないと考えられる。
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