研究課題
挑戦的萌芽研究
チタン酸ナノシート(TiNS)は期待のナノ材料であるが、このようなシート状無機材料の毒性影響に関する情報は皆無であった。そこで、ヒト末梢血単核球(PBMC)および単離した細胞の培養を行い、TiNSの免疫毒性影響を解析した。TiNS曝露はアスベストと同程度の強さでカスパーゼ依存性アポトーシスを引き起こすことが明らかとなった。また誘導は特徴的で、アスベスト曝露のように迅速ではなく、単球においては巨大な空胞形成を観察された。空胞内部にはTiNSが同定され、空胞形成とエンドソームとの関連も示された。研究結果はTiNSの生体影響を示唆する。TiNS毒性の解析は新たな機序を照らす可能性があり期待される。
免疫毒性学, 免疫学, 産業衛生