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2015 年度 実施状況報告書

血清と尿のNMRデータを用いた発熱原因の予測

研究課題

研究課題/領域番号 15K15271
研究機関京都大学

研究代表者

森 智治  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 医員 (10725922)

研究分担者 平川 慶子  日本医科大学, 医学部, 助教 (30165162)
小池 薫  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10267164)
佐藤 格夫  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30409205)
鈴木 崇生  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (40328810)
金涌 佳雅  日本医科大学, 医学部, 講師 (80465343)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード核磁気共鳴 / パターン認識 / 発熱 / 敗血症
研究実績の概要

本研究の目的は、発熱を主訴に救急外来を受診する患者から血清や尿を採取し、我々が独自に開発した「核磁気共鳴(NMR)計測し、パターン認識によるデータ解析を行う」と、救急外来受診時の患者の血清データや尿データと発熱の原因疾患名との間に関連を見出すことが可能かどうかを検討し、将来的には「原因の特定が難しい発熱疾患に対する早期診断、治療方針の決定」に役立つ新しい臨床検査法の開発を目指すことである。
京都大学医学部附属病院救急外来、および神戸市立医療センター中央市民病院救急外来を受診した20歳以上の患者で、救急受診時に体温38度以上の発熱を認め、発熱原因が決定可能である症例を対象とした。倫理委員会での承認のもと、上記対象患者から血清を採取した後、遠心分離により細胞成分等の不溶成分を除去し、-80℃に保存した。
平成27年度は、NMR計測および信号処理手法の検討に重点をおいた。我々の研究の目的は、NMR計測によって電磁波情報に変換された血清の情報をフルに活用し、病態の識別や異常検出に役立てることにある。パルス・フーリエ変換NMRの原理に立ち戻ると、NMR信号の解析においては、サンプルの静的な局所磁場分布(chemical shift)を正確に知ることが重要だが、信号特性をさらに詳細に評価することで、解析精度が飛躍的に向上することが判明した。この発想に基づき、我々は血清のNMRに最適化した信号処理法を開発することに成功し、この結果を論文化しているところである。
平成27年度は、臨床現場での検体収集の体制が整わず、思うようには検体が集まらなかったが、現在、その体制は整いつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

NMR計測の条件や信号処理法の開発に関しては十分な成果が得られた。
一方、平成27年度は、臨床現場での検体収集の体制が整わず、思うように検体が集まらなかった点が残念であった。

今後の研究の推進方策

平成28年度は、検体収集に全力を挙げ、平成27年度に開発したNMR計測の条件や信号処理法を使って、データを数値化し、パターン認識よる解析を行って、発熱の原因疾患および血清や尿の生化学データとの関連を探索する予定である。

次年度使用額が生じた理由

平成27年度にNMR計測にかかる費用を予定していたが、思うように検体が集まらなかったため、次年度使用額が発生した。

次年度使用額の使用計画

平成28年度には体制も整い、NMR計測を行う予定なので、その経費にあてる予定である。

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公開日: 2017-01-06  

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