|
本研究では、腸管管腔内の短鎖脂肪酸濃度を上昇させるために、酢酸、プロピオン酸、酪酸がエステル結合された澱粉を含む飼料を作成して、実験を行った。その結果、作成した飼料はマウスの成育を妨げることなく、盲腸内の酢酸、プロピオン酸、酪酸濃度を上昇させた。我々は、その飼料をSPFマウスに与えて、短鎖脂肪酸が宿主の生理機能に及ぼす影響を調べた。しかし、短鎖脂肪酸を含む飼料もしくは含まない飼料を与えたマウスを比較したところ、行動特性に差異を認めなかった。本研究で作成した飼料は、今後、腸内細菌から生成された短鎖脂肪酸が宿主の生理機能に作用するメカニズムを調べるために有用である。
|
