蛍光発現遺伝子を腸管上皮初代培養細胞に独自の手法で導入することにより、オルガノイド内の細胞をランダムに蛍光標識した。その中でクリプト内に1細胞のみ蛍光標識された細胞を探索し、単離した。1蛍光細胞からオルガノイドが樹立可能であったことから、幹細胞であることを確認した。そこで、1蛍光細胞の分裂能、分化細胞系譜などを3次元で経時的に観察した。さらに蛍光陰性幹細胞と蛍光幹細胞との相互関係を解析することで、一つの絨毛の形成に対する幹細胞同士の役割分担をマイクロアレイ解析にて評価した。またヒト腸管上皮初代培養を用いて1幹細胞の評価を開始しており、疾患患者由来の1幹細胞との比較検討を行う基盤を構築した。
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