研究成果の概要 |
ヒトの心不全におけるHelicobacter Pylori(HP)感染の実態を明らかにするために、152例の心不全患者と 32 例の健常コントロールにおける血清抗HP抗体値を測定した。HP陽性率は全年齢および50から69歳において心不全群が有意に高値であった(49% v.s. 28%, P<0.05, 57% vs. 29%, P<0.05)。心不全群においてHP陽性患者は陰性患者に比べて左室拡張末期径(LVDd)が有意拡大していた。50-69歳の心不全患者においてHP陽性と関連する因子を多変量解析で検討したところ、年齢、心房細動の病歴、中性脂肪、LVDdが独立因子であった。
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