MRP8/14(別名S100A8/A9)はMDSCに高発現し炎症性サイトカイン分泌を促進し、動脈硬化・冠動脈疾患の血中バイオマーカーとして報告されている。そこでMRP8/14に対するワクチンを設計してマウスでの薬効評価を行った。高脂肪食負荷マウスでの耐糖能試験、担癌モデルでの腫瘍サイズでは対照群と有意な差を認めなかった。一方。脳血管閉塞モデルでの検討では、MRP14ワクチンは対照群と比して血管閉塞時間が有意に延長し、またその効果は抗血小板薬クロピドグリルとほぼ同等であった。一方で出血時間の検討では、MRP14は対照群に比べて有意な変化は認めなかった。
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