研究実績の概要 |
本年度はCPP刺激に伴い発現変化の認められた遺伝子近傍に焦点をあて、ヒストン修飾変化をChIP-PCR法で検討した。CPP刺激で発現亢進するmonocyte chemoattractant protein 1 (Mcp1, Ccl2) 遺伝子近傍のヒストンH3リシンK4トリメチル化(H3K4me3)変化を検討した結果、発現変化に一致して、転写開始点近傍(TSS)およびその上流でH3K4me3レベルが亢進していた。 心臓線維芽細胞の培養上清を添加した心筋細胞では、CPP刺激前からosteopontin (Opn) やtransforming growth factor βなど、心臓リモデリングに寄与すると考えられる遺伝子発現に変化が認められた。また、心臓線維芽細胞の培養上清は、心筋細胞におけるCPP刺激に伴う遺伝子発現変化にも影響を及ぼし、心臓リモデリング過程に複雑に関与していることが示唆された。
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