交感神経刺激により皮下および精巣上体白色脂肪組織では褐色脂肪特異的遺伝子の転写が誘導され、皮下脂肪組織においては免疫組織化学染色によりUCP1を有する褐色脂肪様の細胞の出現を認めた。これらの白色脂肪組織の褐色化のポテンシャルは複数のマウス近交系において異なっていた。褐色化した脂肪組織、および単離した初代培養幹細胞や樹立した細胞株の培養細胞のmRNAの発現解析、FAIREによるオープンクロマチン解析により、ゲノムのバックグラウンドによる褐色化の差が、遺伝子転写レベル、エピゲノムレベルで、かつ細胞自律性cell autonomousに存在することが示唆された。
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