本研究では脂肪酸修飾された新しい生理活性ペプチドを同定し、細胞や個体レベルでの機能解析することを目的とした。脂肪酸修飾ペプチドであるグレリンに対する免疫活性測定をラット脳にて実施し、脂肪酸修飾は有するものの、グレリンと異なる免疫活性を有するペプチドの単離に成功した。質量分析計を用いた解析より、オクタン酸修飾を示唆するデータを得ているが、構造決定に至ってない。ラット視床下部cDNAより3’-RACE法を用いて未知のグレリン様遺伝子探索を実施した結果、新たな遺伝子は同定できなかった。また、グレリン受容体に相同性の高いオーファン受容体の内因性リガンド探索を実施したが、新規ペプチドを同定できなかった。
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