研究成果の概要 |
真菌感染症がGVHDに及ぼす影響についてマウスモデルを用いて検討した。Candida菌体壁成分a-MannanあるいはCandida死菌の投与によってGVHD、特に肺病変の重症化がみられた。a-Mannan投与はGVHDに伴う肺マクロファージのTh17分化を促進するIL-6, IL-23, CCL20などの発現を増強し、ドナーTh17細胞の肺浸潤を促進した。一方、Dectin-2欠損レシピエント、あるいはIL-17A欠損ドナーでは肺GVHDの増悪はみられなかった。以上から、Candida感染はレシピエントのdectin-2を介し、ドナーTh17細胞の肺集積を促進する新たな機序が判明した。
|