平成27年度には、マウス造血組織である骨髄、胸腺、脾臓だけでなく造血幹細胞株やT細胞株での匂い感受シグナル特異分子 AC3 と Golf の mRNA 発現を確認できた。これらの一部は蛋白レベルでも確認できた。In vivo の実験として、植物由来匂い物質であるα-ピネンをG-CSFによる造血幹細胞動員に併用したが、動員効率を変化させる効果はみられなかった。 平成28年度には、in vitro で血球のみでなく間葉系も含めた各種細胞株における、ある匂い物質による細胞運命制御の検討に集中して研究を進め、この部分に関しては今後特許申請予定となったため公開を差し控える。
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