もやもや病は両側ウイリス動脈輪の閉塞と異常側副血管新生による脳虚血・出血を特徴とする。脳動脈再建術による早期介入を可能にするには、発症リスクの高い個体を見出す方法の開発が望まれる。申請者らは日本人もやもや病患者の全ゲノム相関解析を行い、発症リスクを190倍に高めるRNF213創始者変異c.14576G>Aを同定した(J Hum Genet,2011)。 本研究では、RNF231遺伝子c.14576G>A変異の簡単・迅速な検査法の確立した。この遺伝子検査と血中MMP9濃度測定を組合わせてもリスク予想を改善しなかったことから、今後新たなバイオマーカーの探索が必要なことが明らかとなった。
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