研究実績の概要 |
自閉性障害(ASD)の病態には大脳皮質発達障害、特にシナプス構造・機能障害が重要な役割りを果たす。一方、半数以上のASD患者は睡眠障害を合併することから概日リズム異常も想定される。しかし、ASDにおける概日リズム障害(時計遺伝子の機能障害)の実体や分子機構、シナプスとの関連性は殆ど判っていない。一方、申請者らは、ASD患者の網羅的遺伝子解析により、10種類の時計関連遺伝子にアミノ酸置換を伴う変異を見出している。そこで本研究では、最先端の高解像度ライブイメージ解析を行なうことで、これらの遺伝子変異が大脳皮質形成とシナプス動態に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 本年度は、時計遺伝子であるTimeless, NR1D1,およびPer3の発現抑制ベクターを構築し、それらの性能チェックを行なうと共に、TimelessとNR1D1の特異抗体の作成を行なった。
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