心血管系の発生と形作りのメカニズム解析は、先天性心血管奇形・遺伝性血管病などのヒト疾患の病因解明に必須の研究テーマである。本研究において、私たちが報告した新しい血管特異的遺伝子の発現を規定する機構や分子としての機能・働きを明らかにするための研究、特にCRISPR/Cas9遺伝子編集や遠位転写エンハンサー解析を用いた取り組みを行った。この遺伝子の欠損によってマウスの血管形成の重篤な異常が生ずることが判明しており、当該遺伝子の発現と機能を制御するシグナル伝達系はヒト疾患の病態機序に深く関与する。今後、当該遺伝子のヒト疾患における意義を検討することも重要な研究課題である。
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