KID症候群の変異遺伝子で、症例および研究報告の多い、GJB2-G12R、GJB2-G45E、GJB2-D50N mutantsの3系統の変異遺伝子について、BLACK-6Jのマウスを用いてトランジェニックマウスを作成した。作成したトランスジェニックマウスの組織からPCRで変異遺伝子の存在を確認したが、生体でのタンパク質発現が確認できなかった。この原因として、げっ歯類の胎盤にGJB2がコードするコネキシン26が発現しており、これによって胎生期に胎児へのグルコース輸送を阻害され胎生致死にいたっている可能性や、変異遺伝子がうまく発現されないゲノム領域に挿入されているなどの可能性が考えられた。
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