我々はヒト iPS細胞で、CRISPR/Cas9により染色体相同組換えを起こす系を、研究期間中に確立することができた。19番染色体に選択カセットを導入し、ブルーム遺伝子の発現を制御できるようにしたiPS細胞を樹立。その細胞株を用いてCRISPR/Cas9により染色体を切断したところ、切断点の近傍で相同組換えが生じてテロメアまでの領域においてLOHが起きていることをSNPを検定することにより確認した。さらに19番染色体で用いた選択カセットを導入したトランスポゾンベクターを作製、他の染色体でも機能することを確認した。今後、皮膚疾患に関連するiPS細胞株を得て、表記システムの樹立を達成したい。
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