研究課題/領域番号 |
15K15440
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
久下 裕司 北海道大学, アイソトープ総合センター, 教授 (70321958)
|
研究分担者 |
西嶋 剣一 北海道大学, 大学病院, 薬剤師 (60364254)
志水 陽一 京都大学, 医学研究科, 助教 (90634212)
東川 桂 北海道大学, アイソトープ総合センター, 助教 (10756878)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 放射線 / 核医学 / RI内用療法 / 動脈硬化 / 組織因子 |
研究実績の概要 |
動脈硬化症の治療において、心筋梗塞等の成因となる破綻しやすいプラーク(不安定プラーク)を早期に治療することが重要であり、全身に発症リスクを抱える本疾患の根本的な治療法の開発が切望されている。本研究では、動脈内のプラーク破綻とそれに伴う血栓形成に深く関与する組織因子(Tissue Factor, TF) を標的としRI内用療法用薬剤を創製し、本内用療法用薬剤による動脈硬化病巣におけるマクロファージ浸潤の抑制、動脈硬化の治療の可能性を検証する。 上記の目的を達成するため平成28年度は本治療対象であるマクロファージについて、M1極性化およびM2極性化マクロファージ作成方法について検討した。まず、ヒト単球細胞であるTHP-1について、phorbol 12-myristate 13-acetate (PMA)刺激によりマクロファージに分化させたのち、LPSおよびINFg刺激によりM1マクロファージ化、IL-4刺激によりM2マクロファージ化を行った。各マクロファージの極性化を確認するため、iNOSおよびMannose Receptor(MR)の発現をqRT-PCR法により評価したところ、M1極性化反応を行ったマクロファージはiNOSの高発現を認めたものの、M2極性化反応を行ったマクロファージについてはMRの発現を認めなかった。そこで、ddYマウスにチオグリコレート培地を腹腔内に投与し、3日後に腹腔内よりマクロファージを単離し、LPSおよびINFg刺激によりM1マクロファージ化、IL-4刺激によりM2マクロファージ化を行った。M1極性化反応を行ったマクロファージはiNOSを、M2極性化反応を行ったマクロファージについてはMRをそれぞれ高発現していることを認めた。
|