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2015 年度 実施状況報告書

64Cuを用いた新たなimmuno-PET/MRI法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K15456
研究機関九州大学

研究代表者

本田 浩  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90145433)

研究分担者 馬場 眞吾  九州大学, 大学病院, 講師 (80380450)
渡邊 祐司  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90158668)
磯田 拓郎  札幌医科大学, 医学部, 助教 (90452747) [辞退]
丸岡 保博  九州大学, 大学病院, 助教 (00637928)
北村 宜之  九州大学, 大学病院, その他 (70644722)
山田 明史  九州大学, 大学病院, 研究員 (00565129)
長谷川 功紀  京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (50525798)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード抗体 / 分子イメージング / PET
研究実績の概要

本研究では比較的長い半減期を持つポジトロン核種である64Cuを用いて分子標的薬をはじめとした各種の抗体への標識を行い、抗体標識PET(immunoPET)検査方法の確立を目的とする。また動物実験による評価ののち、人体における抗原発現の生体内分布を臨床用のPET/MRI一体型装置にて評価する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本施設はすでに核種の合成に必須であるサイクロトロン、ホットラボシステムを保有しており、本年度は研究課題遂行に必要なインフラの整備について重点的に行った。
また住友重機械工業との共同研究契約を締結し、各種の装置の開発と導入、調整を順次行った。以下に本年度に行った工事等を時系列に示す。
2015年3月末:金属ターゲット駆動制御装置の設置。2015年6月14日、15日:金属ターゲットの取付、調整。2015年11月24日、25日:ホットセルの防錆加工の実施。2016年1月30日、31日:ホットセルにカセット式金属精製装置の設置。2016年2月8日:金属精製装置の調整。2016年3月26日:金属ターゲットポートの真空フォイル交換。2016年3月26日:再生用ガラス機器のセットアップ。2016年4月26日:メッキ装置のセットアップ。2016年4月27日:カセットの設置、ディスポ部品の接続確認

今後の研究の推進方策

今後は以下の予定に従い順次実験を行う予定である。1)金属核種の生成。5月ごろ、64 enrich ニッケル(純度95%)の入荷を待ってすぐに照射、合成実験、ファントム実験に移行する予定である。2) 64Cuの化学分離。照射を行った参加ニッケルを塩酸にて溶解、蒸発乾固して陰イオン交換樹脂を用いてターゲットニッケルから64Niと64Cuの分離を行う。64Niは再利用のため回収を行い再利用する予定である。予定生成量は照射直後で:900MBq照射条件:5mA, 2時間で開始する。また化学分離後の収量は450MBqを目標とする。3)抗体の選択と低分子化。使用する抗体は抗EGFR 抗体(セツキシマブ)・抗HER2 抗体(トラスツズマブ)・VEGF 抗体(ベバシズマブ)の3種類の抗体医薬品を想定し。それぞれについて抗体医薬品あるいは抗EGFR抗体、抗HER2抗体、抗VEGF抗体またはその低分子化抗体を購入し標識に用いる。4)キレータ―の選択と抗体標識。抗体とRIをつなぐキレータ―としては現在DOTAを第一候補として考えているが生体内でのCuと抗体の安定性を経時的に追跡し必要に応じてより高い性能(安定性)を持つキレート化合物の探索も同時に行う。DOTA標識抗体はゲル濾過カラムによって精製を行う。5)64Cu抗体の精製。各DOTA標識抗体は64Cu-Cl2と混和することで標識される。この時の64Cuの比放射能は(300~2500GBq/μMol)想定しており、至適比放射能についての検討を行う。合成された抗体については抗原特異性を確認する。また精製された標識抗体の最終的な比放射能および放射化学的純度はそれぞれ350GBq/μMol、98%以上を目標とする

次年度使用額が生じた理由

同位体濃縮した64Niの価格が高価であり、翌年分を合算しなければ購入が困難であるため。

次年度使用額の使用計画

次年度の交付が完了次第、必要試薬を購入し、研究の次の段階に進む予定である。

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公開日: 2017-01-06  

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