研究課題
本研究では比較的長い半減期を持つポジトロン核種である64Cuを用いて分子標的薬をはじめとした各種の抗体への標識を行い、抗体標識PET(immunoPET)検査方法の確立を目的とする。また動物実験による評価ののち、人体における抗原発現の生体内分布を臨床用のPET/ MRI一体型装置にて評価することを目的とする。現在までに計5回の64Cuの照射実験を行い、円柱ファントムを用いた実験を行った。原料となる64Niの準備、金ターゲットへのNiのメッキ工程については問題なく行えている。ただし陽子ビーム照射後の64Cuの最終収量が低く、人体への十分な投与量が確保できておらず、合成装置のカラムの改良を行っている段階である。