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2016 年度 実績報告書

トリプルネガティブ乳がん幹細胞に対するluminal分化誘導療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K15473
研究機関関西医科大学

研究代表者

吉川 清次  関西医科大学, 医学部, 研究員 (40333562)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード間葉転換解除 / トリプルネガティブ乳癌 / 膠芽腫
研究実績の概要

METレポータースクリーニングにより同定したshP1をトリプルネガエィブ乳癌細胞株MDA-MB-231 (以下231細胞)、膠芽腫細胞株U251に導入し、両細胞共に上皮様の形態をとることを確認した。上皮化をきたした両細胞の遺伝子発現をマイクロアレイ・qPCRにて解析すると同時に、2D・3D in vitro、in vivo増殖能を評価した。
231細胞はshP1による上皮化にてERBB3, CDH3, SOX10が発現上昇した一方、luminalマーカー(GATA3等)の上昇はなく、soft agarコロニー形成能の維持・造腫瘍性の維持、細胞周期G2M集団の増加から乳癌幹細胞様から乳腺前駆細胞様に転換したと考えられた。上皮化後の細胞増殖はpaclitaxel・EGFR阻害・MEK阻害により抑制された。
一方、shP1導入U251細胞では、DLL3・Olig2等のproneural遺伝子発現の上昇を認めたものの、神経管細胞マーカーでproneural遺伝子でもあるNestin発現は減少した。さらにNanog ・Oct4・SOX2等の多能性幹細胞マーカーがshP1導入U251細胞でのみ上昇したことから、この細胞は発生過程を遡りES細胞様にリプロgされたと考えられた。興味ふかいことにshP1導入U251細胞では、2D・3D in vitro、in vivo増殖能は全て抑制され、細胞周期G1期集団が増加していた。
以上のことから由来の異なる両細胞において、間葉転換解除による共通点を認める一方、増殖能に対する影響は異なることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 間葉転換解除による難治性がん治療法の開発2016

    • 著者名/発表者名
      吉川清次、荒川芳輝、戸口田淳也、戸井雅和
    • 学会等名
      第75回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      横浜 (パシフィコ横浜)
    • 年月日
      2016-10-06 – 2016-10-08
  • [学会発表] トリプルネガティブ乳癌の間葉上皮転換による分化療法の検討:膠芽腫との比較から見えてきた治療可能性2016

    • 著者名/発表者名
      吉川清次、戸井雅和
    • 学会等名
      第24回日本乳癌学会学術総会
    • 発表場所
      東京 (東京ビッグサイト)
    • 年月日
      2016-06-16 – 2016-06-18

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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