本研究の目標は、NK細胞の遺伝学的脆弱性を克服することを目的として、NK細胞の分化・成熟・活性化に即した免疫賦活化あるいは養子免疫療法を開発することである。マウスモデルを用いて検討では、heat shock protein (HSP)70 inducerにより、肝NK細胞へTRAIL分子の発現が誘導された。また、エピジェネティックドラッグによる腫瘍修飾およびNK細胞活性への影響と、癌糖鎖抗体によるNK細胞の機能制御機構に関して、ヒトリンパ球および臨床検体を用い解析した。さらに、養子免疫を目的として造血幹細胞から分化・誘導したNK細胞が、ex vivoでlicense化することが可能であった。
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