研究課題/領域番号 |
15K15511
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
千本松 孝明 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70216563)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | プロレニン受容体 / ヒトiPS細胞 / WNTシグナル |
研究実績の概要 |
平成27年度の研究計画として Human iPS細胞におけるプロレニン受容体((P)RR)の発現レベル、細胞内局在、並びに(P)RR切断酵素の発現レベルを掲げた。Human iPS細胞の(P)RR発現レベルをqPCR (reference gene: GAPDH)を用いて確認したところ、極めて高発現レベルを示した。次にhuman iPS細胞をRIPA bufferを用いて細胞可溶画分を抽出し、(P)RRのC末端領域を認識する抗体を用いてウエスタンブロット解析を施行したところ、興味深いことに分子量40 KDa付近にバンドを認めた。Full-length (P)RRは、およそ39 KDaであるから、human iPS細胞において高発現を示した(P)RRは、full-length (P)RRであることが示唆された。そこでヒトiPS細胞における(P)RRの局在を確認するために、(P)RRのC末端領域を認識する抗体を用いて免疫染色を施行したところ、興味深いことにヒトHuman iPS細胞において((P)RR)は核に局在していることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
興味深いことにヒトHuman iPS細胞において(P)RRは核に局在していることが判明した。この結果は全く予想外であった。(P)RRは、核局在シグナル(Nuclear localization signal:NLS)を有していないにも関わらず、どのようなメカニズムで核内移行するかを検証する予定である。更にエピソーマルベクターpEBMultiに(P)RR-GFPを挿入したpEBMulti (P)RR-GFPを作製し、lipefectamine 3000を用いてhuman iPS 細胞に遺伝子導入し、human iPS細胞における(P)RRの細胞内動態を観察可能な細胞を作製中である。
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今後の研究の推進方策 |
Human iPS細胞において(P)RRは核に局在していることは、予想外であった。そのため、まずは核内移行メカニズムの検証を行う予定である。最終的にはヒトiPS細胞におけるWNTシグナル伝達との連関メカニズムを確認する予定であり、本年度は、Crisparを用いて(P)RRノックダウンさせたヒトiPS細胞の分化誘導能を検証しプロジェクトをまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定通りであれば、ヒトiPS細胞におけるプロレニン受容体とWNTシグナルの連関の実験を開始する予定であったが、プロレニン受容体がiPS細胞の核に局在することが判明した為、エピソーマルベクターpEBMultiに(P)RR-GFPを挿入したpEBMulti (P)RR-GFPの作製を先行することとなり、抗体等の購入を次年度に繰り越すことに決定したため。
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次年度使用額の使用計画 |
pEBMulti (P)RR-GFPの作製は、終了しており、予定通り実験を遂行する環境は整っている。
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