虚血再灌流性肺傷害は肺移植後の重大な合併症である。Multi-lineage differentiating Stress Enduring cell (Muse細胞)の投与が虚血再灌流性肺傷害を改善するかどうかをラット左肺虚血・再灌流モデルを用いて検討した。Muse細胞、Mesenchymal stem cell (MSC)、PBSをそれぞれ2時間の虚血・再灌流直後に肺動脈から投与した。Muse細胞投与により再灌流後3日目および5日目にMSCを上回る動脈血酸素分圧、肺コンプライアンスならびに病理学的スコアの改善がみられ、Muse細胞が虚血再灌流性肺傷害の改善に寄与する事が明らかになった。
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