• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

PDXを用いた肺癌幹細胞を標的とした治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K15519
研究機関地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所)

研究代表者

阿部 二郎  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 特任研究員 (10573686)

研究分担者 佐藤 賢一  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 部長 (10282055)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード肺癌
研究実績の概要

がん幹細胞(Cancer stem cell, CSC)は、高い腫瘍形成能を持ち抗がん剤や放射線療法に耐性を示し、再発や転移を引き起こす細胞である。CSCは、現在では可塑性に富むことも知られている。従って、がんの根治にはこのCSCを撲滅する必要がある。しかし、がん組織におけるCSCの割合は非常に低く(1%以下)、研究に用いるのが困難なのが現状である。一方、ヒト癌検体を免疫不全マウス皮下に移植することによって形成される腫瘍は、patient-derived xenograft (PDX)と呼ばれ、継代を経ても起源となる腫瘍と同様の性格を示す。PDX腫瘍形成にはCSCの存在が必須であり、継代につれてCSCが濃縮されていく可能性がある。そこで、肺癌検体よりPDXを大量につくることによって大量のCSCを産生し、実験に用いて肺癌CSCの特性を明らかにし、CSCを標的とした新しい治療法を開発することが本研究の目的である。これまでに肺癌CSCを同定出来る明らかなマーカーはほとんど知られていない。正常の肺組織の幹細胞がはっきりと同定されていないことからも、肺癌CSCの病態は複雑な機構が存在することが考えられる。昨年度はPDX株を多数作製することを計画した。肺癌PDX株は作製まで時間を要する。本年度はこれまでに樹立出来た14検体を用いて、がん幹細胞特異的マーカーの同定を試みている。既に、これまで報告のない表面マーカーを同定しており、この解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

肺癌PDXラインの樹立が想定よりも時間がかかり、やや遅れている。

今後の研究の推進方策

想定より時間がかかったものの、肺癌PDXラインは順調に樹立を重ねており、今後これを用いて解析を進める。

次年度使用額が生じた理由

肺癌PDXラインの樹立に想定以上の時間を要したため。

次年度使用額の使用計画

樹立された肺癌PDXラインの解析を中心に進める。

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi