研究課題
LOH解析およびHRM:2015年4月~2017年3月に当院で手術を含む治療を行ったグリオーマ64例に対し、High Resolution Melting(HRM)法によるIDH1/2変異、BRAF V600E変異、H3F3A変異の解析を施行した。51例に対してはPCR法を用いたLOH解析を施行した。当院における分子病理学的診断法を確立した。TaqMan Probeを用いた血液サンプルでのIDH1変異検出:IDH野生型の膠芽腫患者2例、DNT患者1例、IDH1 R132H変異陽性のびまん性星細胞腫1例と退形成性乏突起膠腫1例、IDH1 R132S 変異陽性のびまん性星細胞腫1例を対象として、末梢血液サンプルを用いたIDH1変異解析を行った。びまん性星細胞腫の1例においてはIDH1 R132H変異陽性を示唆する結果が得られたが、その他のサンプルにおいては有意な結果は得られなかった。Digital PCRを用いた髄液・血液サンプルでのIDH1変異検出: IDH1 R132H変異陽性の退形成性乏突起膠腫2例、IDH野生型の膠芽腫2例を対象として、血液サンプル、髄液サンプルのみを用いたIDH1変異検出法の確立を図った。血漿および髄液からQIAamp Circulatin Nucleic Acid Kitを用いてcell free DNAを抽出し、Quantostudio 3D digital PCR systemにてIDH1変異の解析を行ったところ、髄液サンプルではいずれもIDH1変異の検出が可能であった。血漿サンプルから抽出したcell free DNAではIDH1変異例においても上記のような変異型のクラスターは検出できず、今後さらに多くの症例の集積と検出法の改良が必要と思われる。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件)
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