研究課題
28年度までに作製したTet-On 3G transactivator protein(Tet3G)発現vector導入ヒトiPS細胞(409B2株)に加え、新たにTet3G導入ヒトiPS細胞(1210B2株)を樹立し、gene of interest(GOI)として新たにグリオーマ関連ドライバー遺伝子変異(BRAF-V600E変異、histone H3F3A-K27変異)を導入したベクターを作製し、これらリソースを使用した結果、BRAF-V600E変異遺伝子を導入したヒトiPS細胞(BRAF-V600E_1210B2)の樹立に成功した。BRAF-V600E_1210B2からdual SMAD阻害剤を用いた神経分化誘導とその後のneurosphere法を用いた拡大培養にて神経前駆細胞を樹立し、DOX添加にてBRAF-V600Eを発現させて細胞増殖および遺伝子発現に及ぼす影響を検討した。3年間の研究成果から、ヒトiPS細胞とその神経分化誘導過程においてグリオーマ関連ドライバー遺伝子変異の機能を探索的に解析するプラットフォーム構築に成功した。前年度にマイクロアレイ(illumina社製)を用いてDNAメチル化データを取得した遺伝子導入前段階のヒトiPS細胞由来神経前駆細胞と神経組織由来正常ヒト神経幹/前駆細胞に関して、さら詳細なデータの解析を行い、両細胞のDNAメチル化レベルで検討した。また、これら正常細胞と、グリオーマ幹細胞とのDNAメチル化データの比較検討を行い、正常神経幹/前駆細胞とグリオーマ幹細胞とのDNAメチル化レベルでの相違点を解析し、エピジェネティクスの観点からグリオーマ発生に関わる遺伝子群を解析した。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (22件) (うち国際学会 3件)
Brain Tumor Pathol
巻: 35 ページ: 36-40
https://doi.org/10.1007/s10014-017-0303-y
Asia Ocean J Nucl Med Biol
巻: 5 ページ: 85-94
https://doi.org/10.22038/aojnmb.2017.8843
Glioblastoma [Internet]
巻: chapter7 ページ: 131-139
http://dx.doi.org/10.15586/codon.glioblastoma.2017.ch7
Med Mol Morphol
巻: 50 ページ: 211-219
https://doi.org/10.1007/s00795-017-0160-0
INNERVISION
巻: 32 ページ: 38-40