研究課題
関節軟骨最表層に発現するPrg4はメカニカルストレスに反応し、発現誘導されることをin vitroの実験系より確認した。さらにPrg4を発現誘導する候補分子を探索したところ、Wnt関連シグナルがPrg4の発現誘導に関わっていることが示され、複数あるWntのリガンドのうち、どのリガンドがPrg4の発現を誘導しているかをin vitroで検証した結果、ある2つのWntリガンドが有力なPrg4発現誘導分子であることが明らかとなった。さらに現在、Prg4の直接のターゲットである転写因子XとWntとの関連性を解析中である。Wntシグナルを活性化する化合物CHIRはPrg4の発現を増強することがIn vitroまたはEx vivoで示され、関節軟骨最表層を保護する候補化合物として、関節軟骨最表層細胞に対するCHIR投与濃度を最適化し、現在はCHIRをマウスOAモデル(DMMモデル:関節軟骨最表層のみ、ダメージを与える方法と観察期間を最適化した)に投与し、組織学的解析を行っている。さらに、昨年度Prg4のプロモーター活性を持つことが示されたHif2aはChIPシーケンス解析を行っている。Prg4を誘導し、関節軟骨最表層を保護する役割を持つHif2に着目し、Prg4特異的Hif2aシグナルの強制発現型、機能抑制型マウスを用いてOAモデルで組織学的検証を行っている。なお、Prg4の発現をDTA(Diphtheria toxin)でPrg4発現細胞自体を殺すマウスを作成しており、骨格成長段階でのPrg4の様々な関節表層における発現解析を行い、関節軟骨の発生と四肢の成長方式を時系列で解析している。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)
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