研究分担者 |
和田 郁雄 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (70182970)
佐久間 英輔 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (90295585)
村上 里奈 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (10535818)
青山 公紀 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (10597818)
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研究実績の概要 |
ASIC1aノックアウトマウスのwild-type (+/+), mutant homozygote (-/-) , heterozygote (+/-)の雌を用いて、仔を巣に集める;巣作り動作;仔の上にまたがって保温、授乳するといった項目について行動生理学的検査を行った。仔マウスの体重測定として出産当日に出生児数を確認し、当日から出生後14日目まで毎日10:00 に一匹ずつ分析用電子天秤を用いて体重を記録した。脳内のメカニズムの調査の為、In Situ Hybridizationとしては、RNA プローブをDATのnucleotidesに対して作成し、35S UTPでラベルした。Western Blotとしては、マウス脳を麻酔下に無痛状態で摘出し、嗅球と小脳を除去したマウスの大脳に対して機械式のホモジナイザーを用いて温度上昇に注意してホモジナイズする、遠心分離処理を加えて可溶性の抽出タンパクを得る。これに対してSDS/PAGE法を用い電気泳動してから、セミドライブロットしてトランスファーし検査した。これらの結果、我々は今回の育児障害は所謂モチベーション回路として機能しているドーパミンニューロン自体の信号伝達機能が低下している事に起因しており、同時に発生するドーパミントランスポーターの機能低下を生じている事を見出した。以上をまとめて、第第31回日本整形外科学会基礎学術集会にて発表した。また、母性行動異常のASIC1aノックアウトマウスの脳内のミクログリアの増加:つまり、脳内の炎症反応の上昇を発見し、ミクログリア由来細胞株BV-2細胞を用いて、SGKの活性が炎症刺激に対するミクログリアの活性を抑制する可能性についてまとめて、論文として発表した(Biochem Biophys Res Commun.478(1):53-9)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在、育児障害から、一層深刻な、ノックアウトマウスの出産障害または、出産直後の食殺を生じており、その対応に苦慮している。いわゆる、エンバイロメントエンリッチメントとして、Shepherd Shack, egg-box carton 15 cm × 9 cm × 6 cm with one small 4 cm hole in the side and its weigh is approximately 20 g (Shepherd Specialty Papers, Kalamazoo, Michigan, USA) 1個と pressed cotton squares (5 × 5 cm, Nestlets; Ancare, Bellmore, NY, USA)2個を使用しているケージpolymethylpentene plastic cage (CL-0104-2 TPX; 225 x 338 x 140 mm; CLEA Japan Inc., Tokyo, Japan) 内に追加して、餌autoclaved pellets food (MF; Oriental Yeast, Tokyo, Japan)と水、飼育環境なども検討して(Temperature was maintained at 21-24℃; The colony room was kept on a 12-h light-dark cycle with lights on at 08:00 h and off at 20:00 h.)、かなり改善されてきている、この食殺傾向の原因は、現在の所、不明な面が多いが、視床下部に発現している育児関係遺伝子の調査を現在行っている。この件についても、結果が出次第発表する予定でいる。
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