研究課題/領域番号 |
15K15555
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
久保 俊一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20178031)
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研究分担者 |
新井 祐志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50347449)
中川 周士 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30643382)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 軟骨 / 低酸素 |
研究実績の概要 |
平成28年度はin vitroでラット軟骨細胞に対する低酸素環境してでのmechanical stress応答機構について解析した。 6週齢雄性のwistar系ラットの肩関節、股関節、膝関節から軟骨組織を採取し、軟骨細胞を単離した。単離した軟骨細胞を1型コラーゲンコーティングを施したシリコンチャンバーに播種し2日間培養した。その後メニコン社製の自動伸展培養装置ShellPaを用いて間欠的なmechanical stressを加えた。また、同様の実験系を低酸素環境下でも行った。伸展強度は5%、10%、20%で、刺激時間は1時間、3時間、12時間、24時間で行った。 結果、強度、時間によってanabolic factor、catabolic factorともに変化する遺伝子が異なった。また、低酸素環境下と定常酸素環境下では遺伝子の変動が異なり、低酸素環境下でのmecanical stress応答機構は定常酸素環境下と異なることがわかった。関節軟骨はもともと低酸素環境下に存在していることから低酸素環境下でのmechanical stress応答機構がin vivoで起こっている現象をより正確に表していると考えられる。一時低酸素インキュベーターの故障により研究に遅れが生じた。現在、低酸素環境下で発現している遺伝子についてタンパクレベルでの発現、抑制実験を含め進めている。また、低酸素環境でのmechanical stressに対する遺伝子発現を制御している遺伝子について解析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
in vitroで軟骨細胞の低酸素環境下でのmechanical stress応答機構について解析したが、低酸素環境での現象を制御している遺伝子についてはまだ解析できておらず、1年間研究を延長し、解析を続ける。
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今後の研究の推進方策 |
低酸素環境での現象を制御している遺伝子を解析し、その遺伝子を賦活することで軟骨細胞の肥大化などが抑制できるかを確認していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
低酸素インキュベーターの故障で一時研究が滞っていたため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の物品費などの使用する予定である。
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