進行性骨化性線維異形成症(Fibrodysplasia Ossificans Progressiva: FOP)は、軟組織で軟骨を介した異所性骨形成が起こる遺伝性疾患で、典型的FOP症例に共通なALK2のR206H変異が見出された。樹立したTet-Offシステム下でヒトALK2(R206H)を発現するマウスES細胞の染色体を解析したところ、転座や重複、由来不明断片の付加などが認められた。Dox非添加状態でALK2(R206)の発現を誘導したES細胞は、リガンドの添加で軟骨細胞に分化した。よって、我々が樹立したES細胞は、少なくともin vitroでFOPの病態を評価できる新しい実験系となる。
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