研究課題/領域番号 |
15K15587
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
宋 成浩 獨協医科大学, 医学部, 教授 (30206669)
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研究分担者 |
岡田 弘 獨協医科大学, 医学部, 教授 (00177057)
西尾 浩二郎 獨協医科大学, 医学部, 講師 (40548335)
慎 武 獨協医科大学, 医学部, 助教 (40733126) [辞退]
佐藤 両 獨協医科大学, 医学部, 助教 (80406230)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 下部尿路の形態のシミュレーション / 排尿動態2次元シミュレーション / 排尿動態3次元シミュレーション / 排尿シミュレーション技術の応用 |
研究実績の概要 |
正常排尿、下部尿路の形態の確認:排尿時のreal-time MRIによる連続画像を基に、年齢的な尿道の形態変化について各年代間で比較し、男性排尿障害と形態についての検討をした。その結果、尿道と排尿のメカニズムは各年齢相で大きな変化があり、排尿機能と密接に関連することが確認された。 排尿の2次元シミュレーション:排尿時real time MRI法による連続画像から膀胱前、後壁、頂部、膀胱頸部等の複数点の単位時間当たりの位置変化を運動解析用コンピューターソフトウエアでベクトル表示し、複数の膀胱筋層の収縮の運動量として計測し検討した。同シミュレーション法は、複数の膀胱筋層の動く方向、momentumを同時に、連続的に数値化することができる。新しい膀胱機能評価方法としての有用性が確認された。 排尿の3次元シミュレーション:排尿時real time MRI法による連続画像から、排尿時の下部尿路4次元モデルの作成を行い、排尿の流体シミュレーションをおこなった。膀胱内の尿は渦状の流れにより排尿効率を保っていた。膀胱内圧は、排尿筋の収縮のタイミングのズレを認めた。そのため膀胱内圧の位置的な相違が推測された。 排尿シミュレーション技術の応用:過活動膀胱(overactive bladder syndrome: OAB)の症状発現には、神経因性または非神経因性の排尿筋過活動が想定されており、その治療の根幹をなすものは、抗コリン薬やβ3アドレナリン受容体作動薬などを用いた薬物療法である。我々は、CTを用いた3次元形態解析の手法により、膀胱3次元形態解析を行い、使用前後での臨床症状と膀胱形態変化の関連性について検討した。この技術は、排尿機能治療薬の効果を形態学的に調査する上で役立つことが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績概要については各種学会で発表を行った。現在、研究結果について論文投稿中である。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの研究結果を論文投稿中である。今後、同研究で培った排尿シミュレーション技術を実臨床に応用すべく検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
30年度に、研究成果についての投稿を実施中であり、英文校正、投稿費用、また海外国際学会での講演が予定されており、そのための渡航費用として使用する予定である。
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