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2016 年度 実績報告書

非侵襲性着床前遺伝子スクリーニングNIPGSをめざす探索研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K15594
研究機関千葉大学

研究代表者

生水 真紀夫  千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (30226302)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード産婦人科学 / 産科学 / 出生前診断 / 体外受精胚移植 / 流産
研究実績の概要

胚盤胞の非侵襲的着床前遺伝子スクリーニングNIPGS法の開発を目的として、前年度の培地蛋白情報による診断に続き、今年度は胚盤胞培地中の核酸情報による診断の可能性を検討した。ヒト体外受精胚の培養済み培地からRNAを抽出し逆転写後にPCRによる増幅を行った。21番染色体特異配列などを含め複数のプライマーセットで検出を行ったところ、増幅シグナルが検出されたが、検討の結果その多くが環境由来DNAの混入によると推定された。したがって、体外受精胚培養に用いられた培地中に胚由来DNAが存在するがその量は少ないこと、また環境由来DNAの混入があることが示された。したがって、臨床応用に向けて検出感度の向上とともにコンタミネーションへの対策が必要と考えられた。次に、培地中miRNAの検出と診断応用への可能性を検討した。その結果、培地中に胚由来miR22が存在していることが示され、miRNAはNIPGSの候補であることを確認した。次に、培地中のミトコンドリアDNAのNIPGSへの応用の可能性について検討した。研究に同意の得られた廃棄胚を培養し、発育のみられた胚培地からDNAを増幅しNGSを行った。その結果、すべての胚でミトコンドリアDNA Dループ可変領域の配列を得ることができた。これを胚のゲノムDNAのNGS結果と照合したところ、11検体中7例で培地DNAと胚DNAが一致、3例でminor allele drop outが示唆され,1例については30%程度のヘテロプラスミーの存在が疑われる結果となった。これらの結果から、培養胚の一部にヘテロプラスミー胚が存在している可能性があること、培地によるヘテロプラスミー診断の可能性があることが示唆された。しかし、ヘテロプラスミー頻度が低い場合には培地検体ではヘテロプラスミーの検出ができない可能性があることが示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Presence of the methylenetetrahydrofolate reductase gene polymorphism MTHFR C677T in molar tissue but not maternal blood predicts failure of methotrexate treatment for low-risk gestational trophoblastic neoplasia.2017

    • 著者名/発表者名
      Qu J, Usui H, Kaku H, Shozu M.
    • 雑誌名

      Eur J Pharmacol.

      巻: 794 ページ: 85-91

    • DOI

      10.1016/j.ejphar.2016.11.010.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Ovarian nongestational choriocarcinoma and associated adenocarcinoma with the same germ cell origin determined by a molecular genetic approach: A case report.2016

    • 著者名/発表者名
      Koyanagi T, Fujiwara H, Usui H, Ariga H, Machida S, Takei Y, Saga Y, Shozu M, Fukushima N, Niki T, Matsubara S, Suzuki M.
    • 雑誌名

      Pathol Int.

      巻: 66 ページ: 529-534

    • DOI

      doi: 10.1111/pin.12445.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Nondominant small follicles are a promising source of mature oocytes in modified natural cycle in vitro fertilization and embryo transfer.2016

    • 著者名/発表者名
      Teramoto S, Osada H, Sato Y, Shozu M.
    • 雑誌名

      Fertil Steril.

      巻: 106 ページ: 113-118

    • DOI

      doi: 10.1016/j.fertnstert.2016.03.015.

    • 査読あり
  • [学会発表] 卵胞発育と排卵 ーIVF・ETからみえてきた新しい理解ー2016

    • 著者名/発表者名
      生水真紀夫
    • 学会等名
      第16回産婦人科内分泌研究会
    • 発表場所
      名古屋マリオットアソシアホテル(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2016-07-16
  • [学会発表] 卵胞発育と排卵 -体外受精からみえてきたものー2016

    • 著者名/発表者名
      生水真紀夫
    • 学会等名
      第4回FARM(Fukui Art Reproductive Medicine)研究会
    • 発表場所
      福井商工会議所ビル(福井県福井市)
    • 年月日
      2016-05-28

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公開日: 2018-01-16  

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