体外受精時の培地情報による非侵襲着床前遺伝子スクリーニングの可能性について基礎的な検討を行った。着床早期の母体血中βhCG値が、絨毛のX 染色体数を反映していることを確認した。次いで、胚盤胞培地中のβhCG値が定量可能であること、また高値および低値とに非着床胚が多くみられることを明らかにした。次に、胚盤胞培地から胚由来ゲノムDNAの検出を試み、微量のDNAを検出した。mRNAは検出できなかったが、miRNA (miR-22) およびミトコンドリアDNA DループのDNAは容易に検出可能であった。以上から、培地情報の診断応用の可能性が示唆された。
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