従来のペプチド薬はuPARの鍵穴に正確にはまり込む長鎖のペプチドを設計・試作してきた。我々はuPAR分子表面のGlu36、Glu134、Glu135をフックとして結合し、鍵穴に入り込まずにバンドエイドのように表面を覆い、uPAとuPARの結合を効率的に阻害する機能的短鎖ペプチドを分子シミュレーション法で設計した。KG6-GluからKG10-Gluまでの5種類のペプチドを合成し精製した。これらのペプチドを、卵巣癌培養細胞株(KOC7cを含んだ3種類)への添加実験を行い、増殖能、遊走能、浸潤能、薬剤耐性および毒性などの影響を確認した結果、KG9-Gluが選定された。
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