研究課題
患者子宮内膜症のモデルマウスを作製するために、現在まで8例の患者より採集した子宮内膜症サンプルを各1~2匹の高度免疫不全NOD/Shi-scid IL2 gamma null (NOG) miceに移植した。6例の患者より外科的に切除された卵巣チョコレート嚢胞(遠隔転移した子宮内膜症)組織(5 mm3) を、マトリゲルやアテロコラーゲンと共にエストロゲンペレットが挿入されたマウスの皮下や腹腔内に移植した。この内1例で移植3か月後に直径1㎝程度の腫瘍が皮下に形成された。また違う条件として2例の子宮内膜症組織をcollagenase 処理にてsingle cell suspensionの状態にして、Matrigel およびアテロコラーゲンと共に子宮壁に注入した。移植1年1か月後に直径0.5 mmの腫瘍が形成された。結果として、8例中2例で皮下で移植片の増大がみられた。組織像は2例とも肉腫様の構造を呈していた。免疫組織学検討の結果、E-cadherin陰性、Pan-CK陰性、fibronectin陽性、a-SMA陽性、Ki-67陽性のsarcomatousの腫瘍であることが示唆された。
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