研究課題/領域番号 |
15K15620
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
兵頭 政光 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00181123)
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研究分担者 |
道脇 幸博 昭和大学, 歯学部, その他 (40157540)
越塚 誠一 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80186668)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 嚥下機能 / 3D-CT / コンピューターグラフィクス / 高解像度マノメトリー |
研究実績の概要 |
本研究では本研究では、嚥下障害の病態解明や治療法開発につなげることを目的として、下顎・舌・舌骨・咽頭・喉頭などの嚥下器官の形状と動きのヘリカルCTデータをもとに、コンピューターグラフィクス(CG)により嚥下のメカニクスを4次元的に可視化する。本年度は、嚥下器官の3D-CTを作成するためのプロトコールを作成した。これにより、特に咽頭や喉頭の3D所見を可視化することができた。 次いで、嚥下器官の動的機能を明らかにするために高解像度マノメトリーを用いて、上咽頭から食道までの内圧を同時測定した。これにより上咽頭から食道までの圧伝搬様式を明らかにすることができる。健常者6名および種々の嚥下障害患者約10名のデータを得て、部位毎の嚥下圧値、嚥下圧伝搬速度、食道入口部括約筋の圧変化様式についての解析を行った。この結果をもとに嚥下運動のコンピューターグラフィクスの作成を進めている。 また、本研究の研究分担者と研究実施に関する打合せを3回実施し、研究遂行を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究分担者と密接に連携をとりながら、研究を進めることができている。また、高解像度マノメトリー検査の手法を追加することで、嚥下器官の運動をリアルタイムに解析しており、これが嚥下メカニクスの解析にも寄与できるものと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
嚥下時の4次元CTを撮像するためのプロトコール作成と実際の撮像、およびそのデータの解析を今後行ってゆく予定である。あわせて、嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査、高解像度マノメトリーの結果と照らし合わせながら、嚥下のメカニクスをコンピューターグラフィクスにより可視化するための作業を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
嚥下の3D-CT撮像がまだ十分に行われておらず、それにともなってコンピューターグラフィクス作成に関わるコンピュータソフトの購入が次年度に持ち越しになるため。
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次年度使用額の使用計画 |
嚥下機能の病態評価に関わる高解像度マノメトリー検査に関連する消耗品、コンピューターソフトなどを購入して、研究を遂行する予定である。
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