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2017 年度 実績報告書

家族性頸動脈小体腫瘍家系の遺伝子変異の解明と新規画像診断法を用いた分類法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K15623
研究機関岩手医科大学

研究代表者

齋藤 大輔  岩手医科大学, 医学部, 助教 (40722715)

研究分担者 志賀 清人  岩手医科大学, 医学部, 教授 (10187338)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード頸動脈小体腫瘍 / 傍神経節腫 / 遺伝子変異 / SDH遺伝子 / 悪性腫瘍 / 遺伝性褐色細胞腫・傍神経節腫症候群(HPPS)
研究実績の概要

本邦における頸動脈小体腫瘍については、症例数が極めて少ないことからその全貌は不明であった。我々は当施設を研究代表とする「日本頸動脈小体腫瘍研究会(JCBTRG)」を組織し、まず「頸動脈小体腫瘍の全国調査(JCBTRG-1)」を全国約600施設の日本耳鼻咽喉科学会専門医制度の認定研修施設を対象に行った。その結果、回収率約50%で、20年間に経験された頸動脈小体腫瘍は約400例であった。そのうち、症例のデータが提供された25施設からの150例について詳細な解析を行って論文として発表した(Oncol Lett 15:3383, 2018)。女性が多く、94例が手術をしておりShamblin分類毎の手術時間や出血量なども明らかになった。少なくない症例が悪性で転移を示しており、希少がんといえる側面も明らかとなった。家族例は18例であった。本邦では頸動脈小体症例を始めとするいわゆるHereditary pheochromocytoma-paraganglioma syndrome(HPPS)の遺伝子変異の検査体制が整っておらず、この中にどれだけのHPPS症例が含まれるか不明である。「頸動脈小体腫瘍症例の遺伝子変異の検索全国調査(JCBTRG-2)」では, これまで40例以上の症例の同意を得て、SDH遺伝子群を始めとする遺伝子変異を解析している。preliminaryな結果ではあるが、およそ半数以上の症例に遺伝子変異が見つかっており、これまでの予想以上にHPPS症例が存在することが明らかとなってきた。頸動脈小体腫瘍の分類はこれまで前述のShamblin分類が使われてきたが、手術の適応に関しては十分とは言えず、術前に手術の容易度や頸動脈の合併切除の必要性などを推し量れる分類が必要である。我々は術前の動脈造影検査を基に手術適応を予測できる新たな分類法を考案した。現在、論文として準備中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Multi-institutional survey of carotid body tumors in Japan2018

    • 著者名/発表者名
      Ikeda A, Shiga K, Katagiri K, Saito D, et al.
    • 雑誌名

      Oncology Letter

      巻: 15 ページ: 3383-3389

    • DOI

      10.3892/ol.2018.7925.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Multicenter survey of carotid body tumors in Japan2017

    • 著者名/発表者名
      Aya Ikeda, Kiyoto Shiga, Daisuke Saito, et al.
    • 学会等名
      International Symposium on Pheochromocytoma and Paraganglioma 2017
    • 国際学会
  • [学会発表] Effective preoperative embolization of the feeding arteries just before carotid body tumor resection2017

    • 著者名/発表者名
      Kiyoto Shiga, Daisuke Saito, Aya Ikeda, et al.
    • 学会等名
      International Symposium on Pheochromocytoma and Paraganglioma 2017
    • 国際学会
  • [学会発表] 家族性傍神経節腫褐色細胞腫症候群(HPPS)症例について2017

    • 著者名/発表者名
      志賀清人、池田 文、宮口 潤、齋藤大輔、及川伸一、片桐克則
    • 学会等名
      日本耳鼻咽喉科学会総会

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公開日: 2018-12-17  

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