1980年以降広島大学にて治療を行い次世代の児を持ちえた小児がん患者と配偶者、その児の15組のゲノム解析を施行した。進行小児がん経験者6例の治療前と治療後の体細胞DNAのエクソーム解析で、治療後に変異が2、9、12、16、32、84個検出された。また、二次がんを発症した2例を含む4例の全ゲノムシークエンスでは126、87、73と198であった。児について3組のエクソーム解析では、1例では84個中3個、1例で12個中1個が児に伝搬している可能性が示唆された。先の2例を含む二次がん症例4例のエクソーム解析では、二次がん発症例に共通の変異や変異シグネチャーは同定できなかった。
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