研究課題/領域番号 |
15K15714
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
馬場 一美 昭和大学, 歯学部, 教授 (80251536)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | パーシャルデンチャー / ジルコニア / 樹脂クラスプ / CAD/CAM / メタルフリー |
研究実績の概要 |
現在、研究代表者らが開発に成功した義歯用のナノジルコニアフレームはコンプリートデンチャーのフレームワークとして臨床応用されているが、弾性が要求されるクラスプへの適用には問題が残り、いまだパーシャルデンチャーの全面的な適用には至っていない。本研究では、熱可塑性レジンによるクラスプを応用し、CAD/CAMによるメタルフリーパーシャルデンチャーのワークフローの確立を目指している。 平成28年度には、P-ナノZRをフレームワークとして用いたパーシャルデンチャーの予後を引き続き追った結果、破折も生じていたが、義歯の維持力の低下を認めた。この原因は、クラスプは鉤尖をアンダーカット領域に設定する必要があるが、着脱の際に、ナノジルコニアは従来のCo-Crなどよりも弾性が低いため支台歯との摩擦がより多く生じ、また、ナノジルコニアよりも耐摩耗性の低い支台歯のマテリアルの方が摩耗してきてしまうことによると考察している。 フルデジタルワークフローを完成させるために、各種デジタル光学印象の特性および印象精度、咬合位の変化を確認し、専門学会にて発表を行った。 さらに、デジタル光学印象により欠損部および支台歯の印象採得を行った部分欠損症例に対して、光学印象にて咬合採得を行いソフトウェア上のデジタルアーティキュレーターで咬合を再現した上で、P-ナノZRおよび樹脂を用いて義歯を製作し、臨床応用を行った。この臨床例について術後評価を行ったところ、良好な予後を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
フルデジタルワークフローを完成するまでに、その手法やマテリアルの相性などを検討するのに時間がかかってしまった。その結果、その臨床例の蓄積数が平成28年度の時点で非常に少ないため、予後評価を引き続き行っていく必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
フルデジタルワークフローを用いて製作したパーシャルデンチャーの臨床例の蓄積を行い、予後を評価した上で、広く一般に成果を公表するために、専門学会での発表や専門学術雑誌への論文投稿を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
デジタルワークフローの構築に時間がかかったため、その手法を用いて製作した義歯の臨床症例の蓄積が進まなかったため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
義歯の臨床症例の蓄積のための消耗品の購入と、専門学会での発表のための費用として使用していく予定である。
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