研究課題/領域番号 |
15K15718
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金高 弘恭 東北大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (50292222)
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研究分担者 |
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
菅野 彰剛 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (20578968)
山内 健介 東北大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (10364150)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 脳機能 / 体性感覚誘導磁場 / 歯科インプラント |
研究実績の概要 |
1) 光ファイバーを応用した新しい圧刺激トリガ装置の開発 ①基本構成の決定(天然歯や歯科インプラントに対し、咬合を模した刺激を与える装置として、Jousmakiらの方法に準じて刺激装置を開発した。本装置は、光ファイバーの先端部が反射光を検知することにより歯との接触を判断し、5Vの電圧を出力するトリガ装置であり、応答時間が20~30μsec程度と、顎顔面領域での使用に十分に耐えうる。)②適切なスレッシュホールドの設定(本装置は、光ファイバー先端部からの発光が歯面により反射し、反射光を受光することにより接触を判断するため、歯の反射度や歯との距離が影響することになる。そのため、接触の有無を区別できる適切なスレッシュホールドの設定を行った。)③一定圧力による咬合を模した圧刺激の付与(適切なスレッシュホールド値の設定後、被検者に対し、1秒間に1回の割合で、一定圧力による咬合を模した圧刺激を付与した。具体的には、光ファイバー先端部の重さを調節することで、一定圧力で刺激できるように術者が練習を行ってから、右図の様に実際に被検者の前歯に対し、咬合を模した圧刺激の付与を行った。なお、圧刺激の初期荷重は20g重(先端部の重さの調整により150g重まで可変)とし、加算回数は500回とした。) 2) 新しい圧刺激装置をトリガとしたMEG計測条件の最適化 次年度から実際の測定を始めるに先立ち、新しい圧刺激装置をトリガとしたMEG計測条件の最適化を行った。すでに我々の研究グループでは、顎顔面領域において、口唇、舌、口唇などに対する痛み刺激による体性感覚誘発磁場局在に関し、100名を超える症例に対し、MEG計測を行ってきており、今までの経験を活かして、新しい圧刺激装置をトリガとしたMEG計測条件の最適化を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度の達成目標である、下記事項についてほぼ研究を完了しているため。 1) 光ファイバーを応用した新しい圧刺激トリガ装置の開発 2) 新しい圧刺激装置をトリガとしたMEG計測条件の最適化
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今後の研究の推進方策 |
当該年度の達成目標をほぼ完了し、現在までの進捗状況も概ね順調に進展しているため、今後の研究についても、下記の通り、予定に従い研究を進めていく方針である。 1) 歯科インプラントおよび天然歯への咬合刺激時の脳磁図による体性感覚誘発磁場計測 2) 信号源推定マッピングのためのMRI撮影 3) 体性感覚誘発磁場局在の脳機能学的解析
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は、主として当該年度に人件費が「0」であったことによる。 これは、大学院生らの実験補助などによるものである。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度には、大学院生らの実験補助が見込めないため、技術補佐員の雇用のために使用する予定である。
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