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2017 年度 実績報告書

妊婦授乳婦の日焼け止めと子どものエナメル質低石灰化症発症との関連

研究課題

研究課題/領域番号 15K15752
研究機関東北大学

研究代表者

中村 卓史  東北大学, 歯学研究科, 准教授 (90585324)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードエナメル / ビタミンD / エナメル形成不全 / 妊婦 / MIH
研究実績の概要

胎児期から授乳期にかけてエナメル芽細胞が分化し、エナメルの石灰化が進行する第一大臼歯と中切歯に限局したエナメル形成不全が認められるMolar-Incisor-Hypomineralization(MIH)の報告が増えてきている。本研究は、ビタミンDがエナメル形成時の石 灰化にどのような役割を演じているのかを明らかにし、低ビタミンDの妊婦・授乳婦の子どもの切歯と第一大臼歯のエナメル低石灰化 症の発症リスクについて検討し、MIHの病態発症機構を解明することを目的とする。 これまでの細胞レベルの研究成果により、ビタミンDがエナメル芽細胞分化を促進し、十分な量のカルシウムイオンの共存により、エ ナメル基質の石灰化が誘導されることが明らかとなった。昨年度はラットのビタミンD欠損モデル系を作成し、エナメル形成にどのよ うな影響を及ぼすか検討し、ビタミンD欠損モデルラットの歯牙の先端に摩耗が認められ、ビタミンD欠損モデルラットのエナメル質が形 成不全になっていることを明かとした。一方で、エナメルの厚さを測定してみると、ビタミンD欠損モデルラットのエナメルの層が、 通常餌を与えられたラットの歯牙のエナメル層よりも厚くなっていた。ラットなどのげっ歯類は、蛍光灯から発生する紫外線波長の光によってもビタミンDを合成しうるとの情報があり、本年度からLEDを用いたライトで飼育した、ビタミンD欠損モデルラットを解析した。この結果、蛍光灯かで飼育した場合よりも歯の摩耗が進行してることが分かり、よりビタミンD欠乏の症例に近いモデルになったことが示唆された。現在このラットの歯の発生過程での変化を解析中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Epiprofin Regulates Enamel Formation and Tooth Morphogenesis by Controlling Epithelial-Mesenchymal Interactions During Tooth Development2017

    • 著者名/発表者名
      Nakamura Takashi、Jimenez-Rojo Lucia、Koyama Eiki、Pacifici Maurizio、de Vega Susana、Iwamoto Masahiro、Fukumoto Satoshi、Unda Fernando、Yamada Yoshihiko
    • 雑誌名

      J. Bone Miner. Res.

      巻: 32 ページ: 601~610

    • DOI

      10.1002/jbmr.3024

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Pannexin 3 regulates proliferation and differentiation of odontoblasts via its hemichannel activities2017

    • 著者名/発表者名
      Iwamoto Tsutomu、Nakamura Takashi、Ishikawa Masaki、Yoshizaki Keigo、Sugimoto Asuna、Ida-Yonemochi Hiroko、Ohshima Hayato、Saito Masahiro、Yamada Yoshihiko、Fukumoto Satoshi
    • 雑誌名

      PLoS ONE

      巻: 12 ページ: e0177557~577

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0177557

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2018-12-17  

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