本研究は、ビタミンDがエナメル形成時の石灰化にどのような役割を演じているのかを明らかにし、Molar Incisor Hypomineralization (MIH)の発症との関連を見出すことを目的としている。本研究成果より、活性型ビタミンD3は歯原性上皮細胞においてエナメル芽細胞への分化誘導因子であることが明らかとなった。また、ビタミンD欠乏餌を12週間与えることにより、血中のビタミンD(25OHD2, 25OHD3)濃度が低下したビタミンD欠乏モデルラットが作成でき、ビタミンD欠乏モデルラットから出生したラットの切歯と臼歯は摩耗し、エナメルの石灰化不全が疑われた。
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