調査は介護保健施設で実施されている医療安全教育内容の情報を収集し、介護職員に対する医療安全教育の構造を抽出した。また、各施設で実施されている安全対策の研修状況は、その研修計画を共有し安全教育の質の向に活用されることを期待し、報告書としてまとめた。 方法:全国の介護保険施設7833施設に郵送し、施設職員の教育・研修を担当している看護師に回答を依頼した。回収された施設は1094施設である。そのうち有効回答が得られた1088施設を分析対象とした。調査内容は介護保険施設の基本属性:所在地域、開設者、施設の種類、常勤職員の構成、入所者数、入所者の医療依存度、要支援度、要介護度、インシデント報告の有無、インシデント報告内容、GRMの役割を担う職種、研修実施の有無、施設外研修参加の有無。回答者の基本属性:年齢、性別、GRM業務実施の有無、職位の経験年数、就業年数、看護師歴、修了した研修、介護・医療安全教育に関する項目:医療安全教育到達目標の49項目は厚生労働省の示す看護実践能力の構造の基本姿勢と態度・技術的側面・管理的側面の中から医療安全に関連するものを抜粋し用いた。介護・医療安全研修に関する項目:研修内容、介護・医療安全教育で苦慮している内容とした。 結果は「介護保険施設職員に対する介護・医療安全に関する実施調査」報告書にまとめた。
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