研究課題/領域番号 |
15K15801
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研究機関 | 山形県立保健医療大学 |
研究代表者 |
菅原 京子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (40272851)
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研究分担者 |
遠藤 恵子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (00310178)
南雲 美代子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (70299783)
井上 京子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (70299791)
豊嶋 三枝子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 非常勤講師 (70306215) [辞退]
遠藤 和子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (80307652)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 地元ナース / コンピテンシー / 地元医療福祉 |
研究実績の概要 |
1.本研究の目的: 本研究は、研究代表者が事業推進責任者を務めている文部科学省の課題解決型高度医療人材養成プログラムである「山形発・地元ナース養成プログラム」事業(以下、GP事業)の基盤となる、「地元ナース」のコンピテンシーの要素を明らかにし、構造化することを目的としている。 2.平成28年度の研究活動: (1)文化や医療・看護制度が異なる国外を調査することにより、従前の日本の思考の枠組みに捉われない発想を得るため、スウェーデンの医療福祉の識者1名にインタビューを実施した。その結果、平成29年度の国外調査に繋がるヒントを得ることができた。なお、当該識者の来日時にインタビューを行ったため、外国旅費は発生しなかった。一方、国内調査として、東北地方の2地域で100床未満の2病院の病院専門職計11名と住民計8名を対象とした、3つのグループインタビューを実施した。いずれの地域も「超高齢化と人口減少が進展」「医療資源と公共交通機関が少ない」地域であった。インタビューでは、地元ナースへの期待と同時に「地元」への複雑な思いも確認された。 (2)本研究の関連事業として、GP事業のなかで「山形発・地元ナース養成プログラム」展開の基礎的研究に取組んだ。本研究チームのメンバーが参画した発表等は、第36回日本看護科学学会学術集会(交流集会1企画・発表4題)、第19回北日本看護学会学術集会(発表1題)、第43回山形県公衆衛生学会(発表4題)であった。これらの成果はGP事業成果として扱うため今回の研究成果には計上しない。しかし、本研究チームのメンバーが関わったこと、及び「地元ナース」の探究に繋がる研究であるため、ここに記した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は地元ナースのコンピテンシー検討に向けた柔軟な発想を目指し、国外調査を国内調査に先行させる計画とした。しかし、平成27年度の米国調査、平成28年度のスウェーデン調査のインタビューの企画・実施に時間を要し、国内調査を開始した時期が平成29年3月となってしまった。 そのため、補助事業期間延長承認申請手続きを行い、研究期間を平成29年度まで延長した。今後、研究を推進し、コンピテンシーの要素を抽出・構造化するとともに、研究成果公表を行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
1.国外調査については、平成28年度の識者来日時のインタビューで概要を把握できたスウェーデンの実態を把握するため、スウェーデンの過疎地域にある病院専門職へのインタビューを実施する。国内調査については、新たに山形県内の2地域の病院専門職及び住民へのインタビューを実施する。国外調査・国内調査の時期については、状況に即して柔軟に企画する。 2.以上の調査に基づいてコンピテンシーを抽出し、専門家会議も踏まえながら構造化を目指す。学会・論文発表、ホームページ等による研究成果の公表を推進する。なお、当初予定したワークショップやデルファイ法による検討については、行程を勘案しながら必要な範囲で実施するものとする。ただし、コンピテンシーの構造化にあたっては、看護学教育に関する多方面の報告書等を参照しながら、新たな枠組みの提示を目指すものとする。 3.研究組織:研究代表者:菅原京子。研究分担者:遠藤恵子、南雲美代子、井上京子、遠藤和子。連携研究者:豊嶋三枝子。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用予定研究費は、国外・国内調査、専門家会議の実施が途上となったこと、必要範囲での実施予定であるワークショップ、デルファイ法の実施が必要なことから生じたものである。
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次年度使用額の使用計画 |
下記の項目で研究を使用し、研究の推進を図る。(1)スウェーデンの国外調査の旅費、研究協力謝金、通訳等業務委託料、(2)山形県調査の旅費、研究協力謝金、(3)インタビューの逐語録作成料金、(4)専門家会議の旅費、(5)ワークショップの旅費、デルファイ法の印刷費、郵送料、(6)研究成果公表のための印刷費。
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