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2018 年度 実績報告書

医療の不確実性に翻弄される患者のライフストーリーに沿ったディシジョンエイドの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K15811
研究機関聖路加国際大学

研究代表者

中山 和弘  聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50222170)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードディシジョンエイド / 意思決定支援 / 意思決定ガイド / ヘルスコミュニケーション / エビデンス / ナラティブ
研究実績の概要

平成30年度は、患者中心の意思決定支援の説明を始め、意思決定ガイドの使い方、開発方法質を確保する国際基準を紹介したWebサイト(http://www.healthliteracy.jp/decisionaid/)を作成した。このサイトでは、意思決定の支援ツールとして開発されたオタワ個人意思決定ガイド、そして日本で開発された乳がんの手術方法の意思決定ガイドを紹介している。
海外では、具体的な選択肢とそのメリットとデメリットについて説明した意思決定ガイドが多く開発されているが、日本で開発されたものはまだ少ない。そこで、幅広く活用できるガイドとしてオタワ意思決定ガイドがあり、このガイドでは治療や検査などの選択肢やメリット・デメリットが空欄になっており、自分の情報や考えを書き込むことができる。これは、治療に限らず他の意思決定についても活用できる。
そして、欧米では意思決定ガイドの研究が1990年代から盛んになったが、研究が盛んになるにつれ、意思決定ガイドの質が問題となった。質の低い意思決定ガイドが普及しても、患者の納得のいく意思決定にはつながらないため、2006年世界の意思決定支援の研究者らによって、意思決定ガイドの国際基準IPDAS(International Patients Decision Aids Standard)が開発された。この基準は、人が何かを決める際、人間だからこそ持つ考え方の癖や傾向(認知のゆがみ)についての研究を基に、各選択肢に対して中立的に支援できるよう作られている。この基準は常に洗練されバージョンが上がり、最新版は44項目から構成されるIPDASiであり、2017年本研究において国際基準の日本語版を開発した。この基準を満たす意思決定ガイドとして、日本で開発された乳がんの術式選択意思決定ガイドがある。これらについてWebサイトでは詳細に内容を掲載している。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2018 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 更年期女性がHRT選択をするための意思決定ガイドの開発と内容適切性評価について2018

    • 著者名/発表者名
      江藤亜矢子, 中山和弘
    • 雑誌名

      更年期と加齢のヘルスケア

      巻: 17(2) ページ: 15-24

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ヘルスリテラシーに合わせた意思決定支援のための適切な情報提供のあり方2018

    • 著者名/発表者名
      中山和弘
    • 雑誌名

      医薬品情報学

      巻: 20(3) ページ: N4-N7

    • DOI

      https://doi.org/10.11256/jjdi.20.N4

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 意思決定の葛藤尺度短縮版(SURE test)の日本語版開発 -言語的妥当性の検討―2018

    • 著者名/発表者名
      大坂和可子, 青木頼子, 江藤亜矢子, 北奈央子, 有森直子, 中山和弘
    • 学会等名
      第38回日本看護科学学会学術集会
  • [学会発表] Development of the Japanese Version of the International Patient Decision Aids Instrument (IPDASi ver. 4.0): Translation and Linguistic Validation2018

    • 著者名/発表者名
      大坂和可子, 米倉佑貴, 有森直子, 青木頼子, 檀谷ひとみ, 藤田美保, 萩原加奈子, 中山和弘
    • 学会等名
      16th International Conference on Communication in Healthcare
    • 国際学会
  • [学会発表] 臨床試験の説明文書と意思決定の質の評価によるディシジョン・エイド開発のためのニーズアセスメント2018

    • 著者名/発表者名
      藤田美保, 中山和弘, 米倉佑貴, 大坂和可子
    • 学会等名
      第91回日本薬理学会年会
  • [学会発表] 患者中心の意思決定支援2018

    • 著者名/発表者名
      中山和弘
    • 学会等名
      第30回日本リハビリテーション看護学会
    • 招待講演
  • [学会発表] 患者主体の手術医療を考える「患者中心の意思決定支援」2018

    • 著者名/発表者名
      中山和弘
    • 学会等名
      第40回日本手術医学会
    • 招待講演
  • [図書] 看護実践にいかすエンド・オブ・ライフケア 第2版2018

    • 著者名/発表者名
      長江弘子編(中山和弘 分担執筆)
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      日本看護協会出版会
    • ISBN
      978-4818021204
  • [備考] 健康を決める力

    • URL

      http://www.healthliteracy.jp/

  • [備考] 患者さんやご家族のための意思決定ガイド

    • URL

      http://www.healthliteracy.jp/decisionaid/

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公開日: 2019-12-27  

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