研究課題/領域番号 |
15K15822
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研究機関 | 大阪信愛女学院短期大学 |
研究代表者 |
井内 伸栄 大阪信愛女学院短期大学, その他部局等, 講師 (30701867)
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研究分担者 |
上田 博之 大阪信愛女学院短期大学, その他部局等, 教授 (00203448)
田中 希穂 同志社大学, 文学部, その他(移行) (40399043)
籔内 順子 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 助教 (60751112) [辞退]
小林 菜穂子 四條畷学園大学, 看護学部, 助教 (80751114)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ボディメカニクス / e-Learning / 基礎看護技術 / 自己調整学習 / 看護学生 |
研究実績の概要 |
看護系短期大学入学生51名を対象に入学後の学習動機と自己調整学習の関係を概観するために入学直後および前期終了時に調査を実施した.自己調整学習を従属変数として,学習意欲,不安,結果統制,行動統制,学習目標,達成目標を独立変数とする重回帰分析において,認知的方略には入学時の学習目標と前期終了時の学習意欲と不安が有意な正の影響を及ぼした.また,自己調整方略には入学時の行動統制と前期終了時の不安が有意な正の影響を及ぼした.学習開始時に新しいことへの知的好奇心や内容理解を目指す学習目標をもつことが,学習過程において計画を立て,自己をモニターし,自己評価する認知的方略の使用を促進すると考えられる.目標達成に向けて自分の行動をコントロールできると信じる行動統制の自己効力感が,自律性を有し,努力を継続する自己調整学習方略の使用を促進する.また,学習の持続性に阻害的に働くと考えられる不安感も,同時に様々な学習方略を用いて学習に取り組もうとする一面も見られることが示唆された. 調査対象者から無作為に抽出した15名には,改善を施したモーションキャプチャーを用いたボディメカニクスに関するe-Learning教材の実施を,前期終了時の調査前に求めた.その結果,入学直後に差異が認められなかった自己調整学習の認知的方略の使用は,前期終了時にボディメカニクスに関するe-Learning教材実施群で高い傾向であった.時間的にタイトな短期大学では,演習においても効率的な自己学習が求められる.学生と看護師が行う動作を視覚的に捉えボディメカニクスの原理・原則を段階的に復習できる自習教材は,個人練習に委ねられる基礎看護技術を習得するための自己調整学習の循環的段階(自己内省―予見―遂行)において一定の効果を有することが示唆された.
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